和梨・洋梨どちらが好きですか?

朝晩が涼しい季節になると、果物売り場に「梨」が多く並べられてきます。
春先の遅霜の影響が出た昨年に比べて、今年はお値ごろになっているようです。

梨は元々中国が原産。そこから日本で品種改良された「和梨」とヨーロッパで品種改良された「洋梨」とが生まれました。
日本で店頭に並ぶのが、この和梨と洋梨。元々の「中国梨」もあるのですが、日本ではほとんど見かけることはありません。

そして馴染み深いのが和梨ではないでしょうか。瑞々しさと独特のシャリシャリした口当たりが大きな特徴。これは果肉に含まれる「石細胞(せきさいぼう)」によるもので、これが果肉に多くあるカリンは、固くなりすぎてそのままでは食べられません。
また和梨は見た目で、赤味がかった「赤梨」(幸水豊水など)と黄緑色した「青梨」(二十世紀など)とに分けられます。赤梨は甘味が強く、青梨はさわやかな酸味を持ち合わせていますが、今は取扱量の大部分が赤梨になっています。

洋梨も店頭で多く見かけるようになりましたが割と有名な「ラ・フランス」以外にも「ル・レクチェ」「マルゲリット・マリーラ」など種類も多くなりました。
日本では山形県が全体の2/3を、その他新潟県や青森県、長野県で多く栽培されています。これらの土地の気候が合っていたようです。

香り高くねっとりととろける甘味の洋梨。買ってきてすぐでは固い場合がほとんどで、食べられる状態ではありません。これをしばらく追熟し、適度に柔らかくなってから頂きます。(これはバナナと同じですね)

和梨も洋梨も栄養価はほぼ同じ。水分が80~90%を占めていて、カリウムや夏バテに効果のあるアスパラギン酸を多く含んでいます。
また甘い部分はともにおしりの方。それと皮近くも甘く、芯の方ほど酸味が強くなります。そのため、皮を剝く時はなるべく薄くしましょう。

これからの季節、そして種類によっては冬まで楽しめるものもある梨。
和梨と洋梨の違いを味わいながら楽しむのもおすすめです。